みやこ町の野菜をアップデート
みやこ町は北九州市のお隣で平尾台の裏にある、のどかな景色が続く農業の盛んな地域です。パンフレットを見つけました。
2つの課題
今回は、2つの課題をいただきました。
<1つ目>
みやこ町で農業を営まれる井上さんからはこんなお話。「めちゃくちゃ甘い特別なミニトマトを育てているのでブランド化したい!」
<2つ目>
ご実家が農家の上田さんから「廃棄野菜や売らない野菜を有効活用できないか?」
というお話をお伺いしました。お二人は高校時代からのお友達です。
そのお二人をお迎えして、まずはお話を聞きどんなことができるのかアイデアを出すワークショップを開催しました。
1、ミニトマトのブランド化
井上さんのお話では、どんなに頑張って手塩にかけて、おいしいトマトを作っても地元では400円以上にすると売れないのに、街のデパートでは1000円で販売されている現実を見た。農家の多い地域では野菜はありふれていて余っている。でも、普通に生活する中で、トマトを1000円では買わないので、良質なトマトをブランディングして、みやこ町のふるさと納税やお歳暮としてネット販売をしたい。とのお話です。
・大切な人へのお礼の贈り物として
・日頃会えない人へのお歳暮に
気になる!どんなトマト?
さて!どんなトマトなんでしょう。
この日は収穫時期ではないので食べられませんでしたが、お友達の上田さんが過去に食べた時の感想は
「甘すぎて脳が混乱する!これトマトなん?!なんこれ?」て言うぐらいの食べた事ないトマト!
そんな事聞いたら食べたくなる!!めちゃくちゃ食べたい!でも今はまだお預け〜。
あ〜早く食べたい。
ブランディングする為ための意見
1)名前をつけよう!
トマトの甘さというのは、品種に由来するものでもあるけれど、作り方によってもアップする。井上さんはいちごもとっても強い株に育てられています。土づくりや水やりのタイミングなどこだわりがすごいんです。だから、品種の名前ではなく、オリジナルの名前を付けて差別化したほうが良い!との意見がでました。
2)トマトを選別してランク付けしよう!
サイズによって甘さが違い、意外にも中くらいが一番甘いそうです。糖度計も使って甘さとサイズを選別しランク別に楽しめるように!
3)特別なパッケージに詰めよう!
特別にこだわり抜いて育てるトマト。その特別感にふさわしいパッケージに入れたいですよね。贈り物を想定するので、お求めの方の大切な方へ丁寧にお届けしたいからその思いも込めて。
4)良い状態のトマトを数量限定販売しよう!
丁寧につくるので大量生産はしていないし、規格に合わないものもはじくのでおのずと数量が限られます。しかも収穫時期も短い品種なので、貴重なトマトとなります。
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ネットで調べると、25,000円(単純計算で1粒100円)なんていう商品もありました。
これらを基本に、ビジュアルブランディングして、ロゴ・パッケージ・Webを作成をします。ですが、それだけでトマトが高値で売れるわけはありません。マーケティングについては次回以降の会議で話す必要があります!
個人で作る?集団で作る?
まずは個人で始めたいと井上さん。2年目以降は仲間の方と一緒につくる事も考えたいそう。準備の関係もあり今からでは無理だそう。
「その仲間って?どんな方ですか?」
「みやこにUターンで帰ってきた人立ちの集まりで、”絶品野菜研究会”という会をしているので、声をかけるならそのメンバーですね!お互いの農地を助け合う仲間です。」
それはたのしみですね!!
2、廃棄野菜の活用
いらなと言われる、廃棄野菜の運命は?!
もう一つの課題。廃棄野菜の活用。野菜を植えない土地が余っているともったいないので、農家さんは何かを植えるものらしいのです。上田さんのご実家でも、この夏「大葉」が大量に茂って消費できないくらいだそう。でも売るようではない。
収穫が追いつかないほどどんどん成長するんだとか。頑張って収穫しても、食べきれないし、ご近所さんにあげても「そんなにいらない」「ウチにもあるからいらない」と断られるそう。
羨ましい話です。
そうなったら、もう収穫するだけ無駄なのでそういった野菜は、漬物にするか、そのまま畑にすき込んでしまうのだとか。
その大葉を使ってジェノベーゼならぬ「シソベーゼ」を作ってくれました。100枚くらいとオリーブオイルとナッツをミキサーにかけたものだそう。バゲットにしらすと一緒にディップして皆んなでいただきました!
そんな野菜のあまり方もあれば、野菜が出来すぎて単価が下がってしまうから廃棄するしかないものもあるそうです。
大量に出荷するには労力がかかるのに、価格は下がる。だったら畑にすき込む。
「この現状を知り、体験してもらうイベントができないか?」
廃棄野菜をなくす為の案を皆んなで考えてみました。
・街で売るルートを確保する(JAを通さない)
・WEBで直販
・レストラン、バイキング、子供食堂で使ってもらう
でも、良質な野菜を販売しようとする農家さんにとって、廃棄野菜を売るというイメージは真逆すぎるよね・・・。そんな問題もあります。
地域を盛り上げる
このような問題は農家さん1件だけではなく、地域はもちろん日本全体での問題なのかもしれません。
地域全体で盛り上げていくと考えたらどうでしょう?
「みやこ町の観光協会と絡めない?」
「地元みやこ町の野菜を使ってレストランCORさんも一緒に巻き込んでは?」
「青空レストランをするのはどうかな?」
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畑に行って、自分で収穫したとれたての野菜をBBQで楽しむ。どんな風に野菜が畑で育っているのかを知り、流通で時間のたった野菜ではなく、とれたて本来の美味しさを味わう。シンプルな塩おにぎりも一緒に。
いや〜贅沢ですね。
「もちろん野菜を買って帰りたいね!」
農作物対する思いが伝わるイベントで、みやこ町の野菜のファンになってもらう。これが目的となりそうです。
できるとしたら11月中旬の実施!ちょうどトマトの収穫の季節です。
でも、廃棄野菜の問題からはかけ離れてしまいました。これも次回以降要検討です。
地域の農業仲間へお声がけいただいて、反応を聞いていただく。そしてブランディングには経費がかかるので、補助金などをお調べいただく事をお願いして今回はここでお開き。
次回以降の 残る課題
みやこPJはトマトのブランディングとマーケティング。廃棄野菜の活用。です。